農園名
Happy village farm
農園プロフィール
自家育種したタネ(品種)から育てたトマトと個性派野菜を育てています。
オリジナル品種「ゆめみそら」「茜空」「ゆめみすず」トマト、「中福(なかふく)」南瓜、「とげなしロザビアナス」、「さくら三浦大根」、「信州黄金蕪」などの個性派野菜と信州在来の鞍掛豆を育てています。
営農地域
松本市波田
主な販売品目
トマト、スナップエンドウ、カボチャ、夏の露地果菜類各種、鞍掛大豆、インゲン豆(レッドキドニー)、三浦系大根、黄金蕪、ルバーブなど
主な販売先
JA直売所、飲食店・ホテル、有機食品流通業者、JA共販、通販
経営規模
ハウス17a、露地畑65a
農地(購入地/借地/自家用地)
借地
家族構成
本人、妻、(子ども2人;自立しました)
農業従事者
本人、妻、不定期アルバイト数名
農業機械、施設など
管理機、マルチャー、刈払機、動力噴霧機、エンジンワラカッター、機械農具倉庫、出荷調整小屋
農業機械、施設等の入手経緯や方法
機械は購入。機械農具倉庫は農地の地主さんから借りることができました。 出荷調整小屋はJA所有の古い直売所施設(今は使われていない)を借りています。子ども友だちを通して親しくなった地域の友人のお父さん紹介で、JAが保有する使われていない直売所の建物を借りることができました。 妻-子ども-子ども友だち-子ども友だちのお母さん(友人)-そのお父さん-JA支所長(当時)。人のつながり・地域のネットワークに感謝です。
就農しようと思ったわけ
妻(奈巳):大学時代のサークル「農業生物学」研究会で、千葉県の農家への援農交流会に参加。そこで食べたピーマンの天ぷらに感動。
夫は大学時代の後輩。卒業後も続いた千葉の農家さんへのお手伝いに通ううちに、将来ともに農業をやろうという話となり結婚(1996年)。

夫婦共に大学農学部を卒業後、別々の種苗会社に勤務。妻は5年勤務の後退職し、家庭菜園+子育てを10年の後、2010年より近隣のリンゴ農家・スイカ農家の手伝いを始め、農作業パートの出来るお母さんによる農業お手伝い派遣の起業を思いつく。そして農閑期に仕事をする場所を確保するため、自ら就農を決意。2012年より松本市の就農支援制度を利用して土肥農園で研修し、2013年に就農。

夫(薫)は2001年まで種苗会社に勤務し、トマトなどの品種改良を担当。自分の作りだした品種が海外での開発輸入使われ、輸入野菜として日本の農家を苦しめる結果となっていることを知り、種苗会社のビジネスとしては当然の展開とは理解しつつ、自らの仕事とすることはできないと思い退職。かねてより研究交流のあった2001年より(公財)自然農法国際研究開発センターの農業試験場で自然農法・有機栽培向け品種の開発や栽培方法の研究員として勤務。有機や慣行という手法によるくくりではなく、自然の仕組みに学び、農家自らが組み立てる農法-畑1枚1枚異なる-こそ自然農法であるという結論に至る。2007年にぷ組組長土肥氏と出会い、垣根なく共に学ぶぷ組の勉強会に感銘を受け、以降技術のサポートをさせていただいている。仕事以外に土日農業をやってきたが、妻の就農をきっかけにより研究ではなく、自ら耕し生計を立てる農業へシフトする。2015年春、勤めを辞め、新規就農1年生として歩み出す。
農業技術の習得
妻:2012年土肥農園で研修。
夫:種苗会社時代から含めると、就農時でトマト栽培歴は19年。露地野菜から施設野菜まで野菜類は一通り栽培できます。
研修など
妻:土肥農園で研修中から普及センターや松本市農政課の主催する各種勉強会に参加させてもらいました。また信州ぷ組の冬の各種勉強会で土壌から経営まで幅広く学ぶことができました。
栽培作物を選んだ理由
オリジナル品種の活用ができること、周年出荷物があるという観点から組み立てました。
利用した資金制度
青年等就農資金、青年就農給付金
農地の見つけ方
妻:人づて。師匠の土肥さんのおかげです。最初に借りた畑の隣畑は、偶然にも波田の公民館サークルで知り合いだった人で、畑の近所付き合いもスムーズでした。周囲への配慮を重視し、さっと畑を見たときに整然とした印象になるような管理や畔の草刈りをこまめに行うことを心がけてます。
夫:地域の農業委員さんにご紹介いただきました。
就農後の紆余曲折
妻:当初はお母さんつながりで数名がボランティア的に農園の手伝いをしてもらったが、人付き合いという面での試行錯誤が続き、中途半端な事業にならないように農業を通した人をつなぐ役割はしばし中断することに。まずは健全な経営を目指します。2020年からは収穫アルバイトさんをお願いすることにしました。試行錯誤が続きます。

夫:ハウス建設の融資にはJA、普及センター等の関係機関、日本政策金融公庫の担当者様に迅速に対応していただきお世話になりました。施設栽培トマトを経営の主軸にするためには初期投資がかなり必要。ハウス本体は融資で建てることが出来たが、細かな備品や施設整備にとっっっっても時間とお金がかかっています。これらも最初の予算に入れると予算オーバーになって融資そのものが出来なくなってしまうので、少しずつ自己調達していくしかないというのが現実。お金、かかりますなぁ(遠い目)。

2015年(1年目)はハウスが完成したのが9月なのでトマトは作らず、トマト裏作用に考えていたミニ白菜を作付けしました。9月に早植えしたものは結球する段階まで育てることができたものの、農業用水が11月上旬で止まり、水不足と冬の寒さで大半がダメになってしまいました(T_T)。しかし可能性を探るためにと11月に植えつけた白菜は結球しなかったものの、非結球白菜として2月に出荷すると、柔らかくて旨味のある青物として好評。あえて非結球になる作型で栽培することで寒さを利用して美味しい葉もの野菜ができることを発見したのでした。この作型はトマト裏作の組合せとしては最適。こうして裏作物が決定しました。

メイン作物のトマトの作型。実はなかなかかっちり決まりません。当初は2月中旬にタネまきし、4月定植、7月から10月までの夏秋栽培をイメージしていたものの、実際にやってみるとトマトは暑さで着果は不安定。秋は夏バテからの回復が遅れ、収量も少なめ。年々夏は暑くなるので、高冷地トマトというイメージではなくなりました。また夏場は価格も安く、経営的にもここに全力投球というわけにはいかないということで、春植えのトマトは面積を少なくしてなるべく前進化(3月中旬定植)、そして、夏植え秋どりトマトを主体にするように段階的にシフトしています。秋どりトマトは甘さとコクが強くて、出荷先でも喜ばれています。やってみたからこそ見えてきた作型ということですね。2018年からスナップエンドウに取り組み、年々面積を増やしてきました。そうなるとメインのトマトとスナップエンドウとをどう組み合わせて、作物のチカラをつかった育土・土づくりを進めていくか、新たな組み立てが必要になってきています。2022年からスナップエンドウの連作障害(フザリウムによる根腐病)対策として、早出しスイートコーンを試作し、そこそこ良くできました。施肥量や播種のずらし幅など試行錯誤を続けています。トマト-スナップエンドウ-トマト-スイートコーンの裏作の輪作体系がよさそう。
農業に取り組む上で大切にしていること、今後の目標など
各栽培品目の収量向上と安定化。収益性と育土とを考慮した適正な品目バランスを見定めること。 失敗を恐れず、まずは実行すること。失敗しても、諦めないこと。 『みんなの笑顔』 作る人、売る人、買う人、料理する人、働く人、家族、みんなが笑顔になる農業を続ける。 生かされている命を大切に、地域や農業の未来のために生きる。うちが農業をしていることで、人と食、人と自然、人と人、人と情報・技術、つながるべくしてつながったらいいなと思っています。
就農希望者の受け入れ
見学や相談は随時受け入れています。短期研修は受け入れ可能です。
就農希望者へのメッセージ
とにかく農地に立ち、手をかけていくこと。地域から認められるためには地道な営みあるのみです。うんちくはあとでいい。
研修・アルバイト情報
収穫アルバイトは、スナップエンドウで4月中旬〜5月末、トマトは8月下旬から10月末までお願いしています。新規の問い合わせ歓迎します。 研修は今のところ通年での研修生の予定はありませんが、育苗、トマト栽培など短期・ポイントを絞った研修の希望があれば、受け入れています。
連絡先
農園主氏名
石綿 薫(園主)/ 奈巳(代表)
農園郵便番号
390
農園住所
波田6183-28
農園電話番号
0263-91-1338
農園ファクス番号
0263-91-1338
農園メールアドレス
happyvillagefarm@gmail.com