2020/2/4 〜 2/6 信州ぷ組土の会主催
「令和最初の大合宿!次のステップへ!」 開催のご案内
1.信州ぷ組土の会、土壌診断勉強会強化合宿とは
信州ぷ組土の会は農家が土壌管理のツールとして土壌分析を使いこなすことを目的とした勉強会で、毎月一回の定例会開催を16年続けてきました。
そして「土壌診断勉強会強化合宿」は、毎月の勉強会に参加できない方やより広範囲の診断事例を学びたい人を対象とした合宿形式の年に一度の集中講座で、今回でいよいよ13回目を迎えることとなりました。
2.令和の時代、次のステップへ向けて
13回目とは、干支で言えばふた回り目を迎えたこととなります。過去12回の開催を通じて、参加者も全国各地まで広がりました。
毎年継続してくださる方も少なくなく、作物や農法、地域などの垣根は年を追うごとになくなり、多彩かつ個性的な生産者が一堂に席を共にして、土壌診断について同じ目線で意見交換を行う土壌が出来上がっています。
目指すことは変わることなく「農家自身が土壌分析を読みこなし、そして現場のツールとしてつかいこなす」ことです。
土壌分析を農法や作物、地域の隔たりは一切関係なく、土壌管理において全生産者が共通のプラットフォームとして活用し、その事例をお互いにシェアすることによって分析および診断の経験値を高め、そして診断レベルを上げて、まさにツールとして使いこなすこと。
「全ての生産者があらゆる垣根を取り払い、一堂に介して学びあえる場所を作り出していく」
これが、この合宿が目指す次のステップです。
※ 今回の注目ポイントは代表的な有機肥料6種類と化学肥料単肥(尿素)の無機化試験を実施して、それぞれが実際にどのように土壌に負荷されるのかを分析データをみながら検討します。
3.この合宿で得られるもの
この合宿の目的は「農家自身が土壌分析データを読みこなし、診断をして、そして栽培のためのツールとし使いこなせるようになる」ことですが、そのために特に重要な項目は以下の6項目です。
- 採土の重要性。診断の目的や状況に応じて採土しなければ分析値が全く意味をなさない。
- 入れるのも土づくり、入れないのも土づくり。
- CEC(塩基置換容量)を知ることが、自分の田畑を知るための第一歩である。
- 分析値の高低だけではなく、各分析値同士の関連性を理解することなく、土の状態を正しく把握することはできない。
- 土壌改良資材の投入量は計算で求めることは出来ない。その土壌固有の「緩衝能」に注目する必要がある。
- 土壌診断を使いこなすためには分析の継続が絶対に必要である。
この6項目に着目しながら「土壌分析データを読みこなし、診断を行い、栽培のためのツールとし使いこなせるようになる」ために以下の点が修得できることをお約束いたします。
- 土壌分析データ、それぞれの数字の意味、土壌診断全般にわたる基礎知識が修得できます
- 毎回80件を超える検体提出により1回の勉強会としては圧倒的な量の経験値を得られ、様々な実例を読み解くことにより、圃場の状態に応じた必要な手立てを導き出す方法が理解できます。
- 継続して土壌診断に取り組む実践者の実例を聴き、グループディスカッションを行う中で質疑応答を行い実際の現場での活用方法が理解できます。
- 事前に土壌検体を提出した参加者は講師から直接アドバイスを受けることにより、自分事としてより深い理解を得ることができます。
- また事務局メンバーも実践者であり、参加者の中にも複数年取り組む実践者もいるので、あらゆる疑問に答える態勢を整え、それぞれの現場にそった理解が得られる体制を整えております。
4.それが言える理由は
この合宿を主催する「信州ぷ組土の会」の母体、「信州ぷ組」は新規就農経験者による新規就農支援チームです。新規就農して最初に当たる壁は「栽培」です。現場のベテラン農家さんが会得した技術の多くは長年の経験や勘によって得られたものです。しかし新規就農者は経験も勘も皆無であり、経験という名の失敗を積み重ねる時間も余裕もありません。そこで我々はそれらを補い、出来る限り短期間で栽培技術を会得するために選んだのは「データの活用や科学的根拠に基づいた農業技術の導入」でした。我々は当合宿の講師である池上洋助氏との出会いにより、土壌診断勉強会を続けた結果、着実な成長を得られて、実績を上げることが出来ています。その経験をもとに農家がより実績を上げられることを目的に土壌診断を学ぶための正しい指導・学習環境を設けるために当合宿を企画しました。「土壌診断」とは学ぶことによって修得することが出来る貴重な農業技術なのです。
5.1泊2日の合宿から2泊3日の大合宿へ
前回から1泊2日の合宿を1日増やして2泊3日とさせていただきました。
全国各地から意欲的な農業実践者にご参加いただくようになりましたが、参加者間でレベルの差が生じてきました。土壌診断に初めて触れ、EC やpHなどの意味がまだ理解できない方、すでに合宿には連続で参加しており、更なるレベルアップを求める方。合宿が進化する中で1泊2日では参加者がそれぞれ求めるニーズに応えきれなくなり、前回からそのニーズを満たすために2泊3日の合宿とすることにいたしました。
ところが、実際に実施するといくつものメリットが発見できました。
一つ例を挙げると、基礎中の基礎から今一度学び直すため、曖昧だった基礎知識がいま一度整理しなおされ、分析値を読みこなすレベルが上がって、途中の質問が的確になり、進行がスムーズになり、さらに効率的に学べることがわかりました。
我々はこの結果に満足することなく基礎編の内容、そして最終日の事例発表と発表者とのワークも見直しをかけております。
様々なレベルの生産者にとって学びごたえのある環境を整えております。
6.どんな人が参加したら
この合宿に継続参加している方にとってはより有意義な機会になるのはもちろんのこと、土壌診断に取り組み始めた方、これから土壌診断に取り組みたい方にも、基礎から時間をかけて学べた後に経験者の具体例が聴けるまたとない機会です。2泊3日のフル日程での参加を強くおすすめします。
またドクターソイルなどの簡易診断キットや施肥設計ソフトによる施肥設計にて土壌診断を実施している方やJA、行政機関、など他の分析機関をご利用している方にとっては、正しく基本を見つめ直すための最高の学習機会になることをお約束できます。
※参加ご希望の方への大切なお願い
基礎知識や診断データを自分のものとするため、全参加者に土壌検体の提出を強く勧めております。検体提出の方は必ず分析シートにご記入いただき、一緒にお送り下さい(土の袋には入れないこと)。分析シートは以下のアドレスにアクセスしプリントアウトして下さい。またご希望があればFAXいたします。
分析シートには採土方法も書いてありますので必ずご確認をお願いいたします。
<分析シートとその説明>
土壌分析:1検体11,000円。一般分析(EC、pH、CEC、石灰、苦土、カリ、リン酸)+無機態窒素(硝酸態、アンモニア態窒素)+塩基補給対策の緩衝能計測までのセット。費用的には決して安くはありませんが、改良対策のための緩衝能計測までを考えるとかなりの格安となっております。
➡緩衝能計測に基づいて土壌改良を行うことになった場合、改良実施後に行う確認調査の分析について、合宿当日の申し込み・事前精算限定で、一般分析+無機態窒素計測を5,500円(通常の半額)で受け付けます。
<土壌検体提出先>
〒399-7102 長野県安曇野市明科中川手20-2 (有)上ノ原農園土壌環境技術研究所 まで
Tel 0263-62-3056
- 土壌500グラム程度をビニール袋で密閉し、必ず記入した分析シートと共に(土の袋には入れないこと)宅配便等でお送りください
- 検体締切り 令和2年1月20日必着(申し込み後なるべく早くご提出をお願いします。遅れた場合、対策の提示が出来なくなる可能性がございます)
7.開催要項について
☆令和2年2月4日(火)12:30集合 ~ 6日(木)13:00まで
※全日程終了後、希望者には昼食を挟み、補足講義を予定しております。
(補足講義では質問の受付に加え、重点箇所の再学習を行う予定です)
☆タイムスケジュール(予定)
<1日目> *基礎編
12:30 現地集合
13:00~13:30 挨拶ならびに事務連絡
13:30~15:20 基礎編第一部(土壌診断とは? EC、pH、CEC、石灰、苦土、カリウム、塩 基飽和度など)
15:30~18:00 基礎編第一部 続き
18:00~19:00 夕食 ※アルコール類なし
19:00~21:00 基礎編第二部
21:00 1日目終了:その後入浴、軽めの懇親会
<2日目> *基礎実践編
7:30~8:30 朝食
8:30~10:00 基礎実践編
10:10~12:00 基礎実践編続き
12:00~13:00 昼食、休憩
※ 12:30 2日目からの参加者受付開始
*分析読み解き実践編スタート
13:00~13:15 進行説明
13:15~15:30 分析データ読み解き 第一部
15:45~18:00 分析データ読み解き 第一部続き
18:00~19:00 夕食(※アルコールなし)、休憩
19:00~22:00 分析データ読み解き 第二部
22:00 二日目終了:その後入浴、懇親会
<3日目> *現場活用編
7:30~8:30 朝食
8:30~9:00 特別講義:有機肥料の施肥の実際 ※無機化試験の結果を経て
9:00~9:40 実践者2名による事例発表(テーマ検討中)
9:50~11:10 事例発表者を中心としたグループディスカッション 40分×2セット
11:20~11:50 <ワーク>土壌分析年間計画作成
12:00~12:40 <シェアタイム>分析計画&全体の振り返り
12:40~13:00 総括
13:00 大合宿終了
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※14:00~17:00(予定) 補足講義&質問会(自由参加、会場費お一人200円、途中退場可)
☆1日目から2日目の午前中までは土壌分析の基礎から事例の読みこなし術、その活用のための基礎を徹底的に学習します。
☆2日目の午後から2日目終了までは参加者から提出された検体の分析データの解説、診断、活用を6点のチェックポイントに要点をおいて行います。
☆3日目は、個別の課題解決のための活用方法を経験者から事例発表をしていただいた後、発表者中心にグループディスカッションを行います。参加者全員が積極的な意見交換、情報交換を行うことにより、更に理解を深められることを目指します。
その後、参加者全員が自身の分析計画を作成、改めてグループに分かれてシェア、そして全体の振り返りを行います。
※3日目については参加者の理解度をさらに高めるために一部内容に変更の可能性があります
☆講師は、(有)上ノ原農園土壌環境技術研究所 代表取締役の池上洋助氏です。信州ぷ組土の会では、過去16年に渡りご指導いただいており、その指導内容、実績において全国有数の土壌診断指導のエキスパートであり、また花き栽培生産者でもあります。
☆会場
公営宿泊施設 ビレッジ安曇野
長野県安曇野市豊科南穂高6780 Tel 0263-72-8568
(長野自動車道安曇野ICから約5分、JR大糸線柏矢町駅から約2キロ)
<全日程参加>
☆参加費
- お1人様 18,000円
☆宿泊日
- 2泊3日(4食付、昼食代別)お1人様 16,600円
- 懇親会費:若干(懇親会での飲食代を割り勘でお願いしております。ご協力お願います)
<1日目から2日目夕食前まで、または2日目午後から3日目終了まで>
☆参加費
- お一人様10,000円
☆宿泊費
- 1泊2日(2食付、昼食代別)お1人様 8,300円
- 懇親会費:若干(懇親会での飲食代を割り勘でお願いしております。ご協力お願います)
※昼食は費用に入っておりません。2日目ならびに補足講義出席のための3日目の昼食について必要な方は事前予約をお願い致します。(昼食代900円程度) - 分析料:11,000円×検体数(希望者)
8.参加申し込みについて
お申し込みの際、以下の項目を記載の上、お申込みをお願いします。
- お名前 ・ご住所 ・携帯番号 ・栽培作物(研修生の方は作物と合わせて研修中と記載)
- 参加日程(全日程or1日目から2日目夕食前or2日目午後から3日目終了:その他ご相談下さい)
- 当日会場までの交通手段
- 三日目終了後の補足講義参加の有無
- 昼食の予約の有無(2日目、3日目終了後それぞれ)
- 上記内容を明記の上、メール、FAXにてお願いします。
- お問い合わせはお電話でも受け付けております
- 公共交通機関を利用して参加される方向けに松本駅に送迎バスをご用意する予定です
☆お申し込みならびにお問い合わせ先
- 土壌診断勉強会強化合宿事務局 信州ぷ組 土肥(どひ)まで
メール:dosuikasun☆gmail.com(☆は@に変えて下さい)
電話:080-5141-0134
FAX:0263-92-5903
9.参加申し込み締め切り日
- 令和2年1月30日
- 定員50名になり次第、受付を終了させていただきます。
10.Q&A
Q:この合宿で学んでいる土壌分析に向いている農法や向いていない農法はありますか?
この合宿で学べる土壌分析ならびに土壌診断は農法や使っている資材に関係なく、全ての生産者が土壌管理について考える上でのプラットフォーム(共通の土台)になることを目指しております。
参加者の中には窒素施肥において、化学肥料中心の方、有機肥料中心の方、施肥はせず、作物残渣すき込み中心の方とまさに多種多様な土壌管理をなさっている方が一堂に集い、土壌分析をプラットフォームとしてお互いの違いからお互いの知識を学びあう関係が生まれております。
ご自身のスタイルに自信をもってご参加いただくことをお勧めします。
Q:以前からいくつかの分析機関を通じて、土壌診断を実施してきました。
土壌診断についてはある程度理解しているつもりなので基礎編の必要性は感じないのですがいかがですか?
A:このご案内の中で触れている6項目が、ほとんどの土壌分析機関で触れられておりません(厳密にいうとCEC以外)。この6項目を理解しないことには現場で使える診断として機能いたしません。基礎編はこの6項目の理解を中心にすすめます。今一度、基礎編から最終日までじっくり学ばれることをお勧めいたします。
Q:新規就農に向けて環境の整備中ですが、土壌診断に接したことがなく、全く知識がなく、参加したいのですが不安があります。
A:この合宿を主催しているのは信州ぷ組という新規就農経験者による新規就農支援組織です。
農業技術において重視されてきた経験やカンが著しく不足している新規就農者がそれをカバーする
「学ぶことにより確実に修得が可能な農業技術」が土壌診断であり、自らの経験をもとに当合宿を企画しております。理解することが簡単とは言いませんが、一から手ほどきするのが1日目、2日目の基礎編です。事務局も全員、新規就農経験者です。お持ちの不安に対してご相談に乗れる立場でもありますので、ぜひ「えいやッ!」とご参加下さい。
それと参加に際してぜひ土壌検体を提出して下さい。学びを自分事にするためには絶対に不可欠です。
Q:分析費用について質問です。普段、依頼している行政機関やJAと比べ、費用が高い気がします。行政機関やJAの分析ではいけないのですか?またその診断結果を持ち込んでもよろしいですか?
A:分析で絶対に確保されなければならないのが「精度」です。常に高い精度で分析が行われることによって、その分析値は有効となり、前後の分析結果との比較、年ごとの比較、などデータとして活用し、診断することが可能となります。
当合宿の講師であり、分析も行う池上洋助氏はまさにこの道のプロ中のプロです。
高い精度の分析は一朝一夕では出来ません。その精度のための必要経費でもあります。
またこの合宿限定で、分析の結果、土壌改良が必要と判断された場合、一括料金内で改良対策のための「緩衝能」計測を行います。合宿内で触れますが、この「緩衝能」は土ごとに独自の反応を示すため、土壌改良を実施する際、これがないと改良が不可能なのにも関わらず、どこの分析機関でも計測しておりません。
「緩衝能」計測の料金を含めると通常の価格は一括料金の倍以上となるので実は結果、かなりの割安となっております。また緩衝能に基づいた土壌改良を行った場合、確認調査が必要ですが合宿参加者で現地精算をして下さった方は半額の料金で分析を行うサービスを実施します。
この合宿に参加するための交通費、参加費、宿泊費、分析費用を考えると相当な経費であることは重々理解しているつもりです。
事務局としても少しでも経費削減が両立できるよう、そして何より掛けた経費をはるかに上回る学びを持って帰っていただけるよう、さらなる工夫をしていきたいと考えております。
持ち込みについてですが、その分析結果がどのような分析方法で行われたのか、そして精度はどの程度確保されているかが不明ですので、有効なアドバイスは難しく、申し訳ありませんがあくまで参考程度のお答えになるかと思います。
Q:この合宿は今回参加すれば3回目となります。ですので基礎編は参加せず、2日目の午後からの参加を考えておりますが、いかがですか?
A:この合宿はご自身のルーチンワークとして、毎年参加することにより自分の技術になることを目指して企画しており、そのような方に対してのよりいっそうの実践分野の学びの充実を目指して2泊3日といたしました。
スケジュール確保や経費のご負担を考えると心苦しいですが年に一度の土壌診断学習の棚卸もかねて初日の基礎編からのご参加を強くおすすめします。
事務局、講師ともによりわかりやすく、より深く理解できることを目指して、合宿当日まで内容のブラッシュアップをかけていきます。
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第13回 土壌診断勉強会強化合宿 開催のご案内 (0 ダウンロード) 第13回土壌診断合宿勉強会強化合宿
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