第8回 土壌診断勉強会強化合宿~農家が土壌診断を使いこなすために

信州ぷ組土の会では、農家が土壌診断を土づくりのツールとして使いこなすことを目的として、参加者の実際の土壌診断データを使った上で、そのデータを参加者自らが読みこなし、土の性質やその改善方法を学ぶための土壌勉強会を毎月開催し、今年で11年目を迎えました。

「土壌診断強化合宿」は、毎月の勉強会に参加できない方やより広範囲の診断事例を学びたい人のために行ってきた要点をまとめた集中講座で第8回目となりました。

今回は今一度、農家が土壌診断を読みこなし、そして使いこなすための基本に立ち返り、参加者一人一人が理解を深めることを再重視して、要点を主に以下の6点に絞って、講義をすすめてまいります。

  • 土の採り方、実はとっても大切です
  • 入れるのも土づくり、入れないのも土づくり
  • 畑を知るための第一歩は「CEC:塩基置換容量」を知ること
  • 土の状態を把握するためには個別の分析値の高低だけではなく、分析値間の関連性に着目すること
  • 資材を入れて土壌改良する場合、「緩衝能」の影響により、その量は計算で測ることはできない
  • 分析を継続することの重要さを知ること

一日目、第一部は土壌診断の基礎から事例の読みこなし術、その活用までを学びます。基礎編から始まり、参加者の具体的データの解説、活用を以上の6点に要点をおいて行ってまいります。

また二日目、第二部は、個別の課題解決のための活用方法を経験者から事例発表をしていただき、発表者中心に他数名によるパネルディスカッションを行いながら、参加者全員を交えて積極的な意見交換、情報交換をはかることにより力を入れることで、理解度の高い参加者にも更に理解を深めていただけることを目指します。


近年、国、地方自治体、JAなど土づくりの指針として土壌診断を活用する例が年々増えつつあり、農家にとって土壌診断が身近になりつつあります。

しかしながら多くの農家は、分析結果に対するコメントのみに目を通すだけであったり、分析結果の項目の値が高いか低いかに着目する程度にしか利用していないというのが実情です。そうなってしまう原因は、それぞれの分析値がリンクしており、ケースバイケースで意味合いが変わってくるという解釈の難しさにあります。土作りには、画一的で教科書のような方法は存在せず、現場の土壌の状況に応じたオーダーメイド的な処方箋が必要です。土壌診断とは、その圃場ごとに唯一存在する答えを見つけるための重要なヒントであり、農家自身が数値の示す意味を理解した上でこれを十分に活用すべきです。

我々は、土壌診断という「共通言語」を身に付けることが、農法、作物、地域等の壁を超えた高いレベルでの情報交換や、人材交流を可能にしてきたと考えています。そして農法や栽培作物の違いにとらわれることなく広く門戸を開き勉強会を行ってきました。合宿には農家の皆さまはもちろんのこと、様々な農業関係者の参加もお待ちしております。

講師は、(有)上ノ原農園土壌環境技術研究所 代表取締役の池上洋助氏です。信州ぷ組土の会では、過去11年に渡りご指導いただいており、その指導内容、実績において全国有数の土壌診断指導のエキスパートであり、また花き栽培生産者でもあります。

講義内容

(1)農家自らが土壌診断データの数字の意味を理解し、土壌診断全般にわたる基礎知識を修得します。
(2)様々な実例を読み解くことにより、圃場の状態に応じた必要な手立てを導き出す方法を理解します。
(3)土壌診断を取り入れた実践者の取り組みを紹介し、その実績をもとに討論します。
(4)事前に土壌検体を提出した参加者は、自らの圃場の状態を把握し、講師からアドバイスを受けます。

土壌検体の提出について

*知識を自分のものとするため、出来る限り、参加者全員に土壌検体を予めご提出いただくことを強くお勧めしております。

※検体を提出する方は必ず分析シートにご記入いただき、袋に入れた土と一緒にお送り下さい。ただし、土の袋の中に一緒に入れないで下さい

分析シートはこちらからダウンロードできます。

・土壌分析:1検体10,800円(一般分析:EC、pH、CEC、石灰、苦土、カリ、リン酸+硝酸態・アンモニア態窒素、塩基補給対策の緩衝能計測)

※分析コースを一つにしました。費用的には決して安くはありませんが、改良対策のための緩衝能計測までを考えるとかなりの格安となっております。

土壌検体の提出先

〒399-7102 長野県安曇野市明科中川手20-2 (有)上ノ原農園土壌環境技術研究所  Tel 0263-62-3056
(土壌500グラム程度をビニール袋で密閉し、必ず記入した分析シートと共に宅配便等でお送りください)

*検体締切り 平成27年1月10日(必着でお願いします。遅れた場合、対策の提示が出来なくなります)

実施日程

平成26年2月10日(火)12:30集合 ~ 11日(水)13:00まで

※終了後、希望者には昼食を挟み、補足講義を予定しております。

会場

公営宿泊施設 ビレッジ安曇野
長野県安曇野市豊科南穂高6780 Tel 0263-72-8568
(長野自動車道安曇野ICから約5分、JR大糸線柏矢町駅から約2キロ)

参加費

講師料:お1人様 10,000円

*2日目、第二部のみ参加 お一人4000円(朝食なし、補足講義別)
※2日目のみの参加は信州ぷ組土の会に正会員として参加実績のある方、過去にこの合宿に参加経験のある方のみに限ります。(ご事情により1日目のみの参加希望の方についてはご相談下さい)
宿泊費:1泊2日(2食付)お1人様 8,000円
懇親会費:若干(懇親会での飲み物、つまみ代のカンパをお願いしております。ご協力願います)
分析料:10,800円×検体数(希望者)

タイムスケジュール(予定)

<1日目>第一部

12:30 現地集合
13:00~13:15 挨拶ならびに事務連絡
13:15~15:15 基礎編(土壌診断とは? EC、pH、CEC、石灰、苦土、カリ、塩基飽和度など)
15:30~18:00 実践編第一部(参加者の実データに基づいた土壌診断表の読み方)
18:00~19:00 夕食 ※アルコール類なし
19:00~22:00 実践編第二部(続き)
22:00 1日目終了:その後入浴、懇親会、就寝

<2日目>第二部

7:30~ 8:30 朝食
8:30~10:00 事例報告(テーマ:土壌診断をつかいこなす、その活用事例:4名)
10:10~11:40 数名によるパネルディスカッションと参加者全員による意見交換(テーマ:共通言語として土壌診断を使いこなすために)
11:50~ 12:50 講義
13:00 2日目終了、現地解散

※14:00~17:00(予定) 補足講義&質問会(自由参加、会場費お一人200円、途中退場可)
参加ご希望の方は昼食の有無(昼食代800円程度)も合わせ、予めお知らせください。

参加申込

下記のフォームよりお申し込みください。

〆切:平成27年1月30日(定員60名になり次第、受付を終了させていただきます)

・お名前
・ご住所
・携帯電話番号
・栽培作物(研修生の方は作物と合わせて研修中と記載)
・当日会場までの交通手段
・二日目終了後の補足講義参加の有無(参加の場合は昼食の有無も)

お名前(必須)

ご住所(必須)

メールアドレス (必須)

携帯電話番号(必須)

栽培作物(必須)

当日会場までの交通手段(必須)

二日目終了後の補足講義参加の有無(参加の場合は昼食の有無も)(必須)

備考

お問い合わせ先

信州ぷ組組長 土肥(どひ)まで
E-Mail : dosuikasun@gmail.com
携帯 : 080-5141-0134
FAX : 0263-92-5903